2025年11月06日
Visaタッチ決済、国内利用件数が前年比2.3倍に急増 コンビニ・スーパーで普及加速
Visa Worldwide Japan株式会社は6日、国内におけるVisaタッチ決済(非接触型決済)の利用動向を発表した。2025年10月の月間利用件数は2億3,400万件に達し、前年同期比で2.3倍に増加したことが明らかになった。特にコンビニエンスストアやスーパーマーケットでの利用が急拡大している。
利用場所別では、コンビニが全体の42%を占め最大のシェアとなった。次いでスーパーマーケット23%、ドラッグストア12%、飲食店11%と続く。平均決済額は1,247円で、少額決済における利便性が支持されている形だ。
急速な普及の背景には、主要コンビニチェーン各社が決済端末を刷新し、タッチ決済に対応したことがある。セブン-イレブン、ファミリーマート、ローソンの大手3社は2024年春から順次、全店舗で対応を完了。「財布を出さずに決済できる」「サインや暗証番号が不要」といった利便性が、特に忙しい時間帯の顧客に好評を得ている。
クレジットカード各社も、タッチ決済機能を標準搭載したカードの発行を加速している。三井住友カード、JCBカード、楽天カードなど主要カード会社の新規発行カードは、ほぼ100%がタッチ決済対応となっている。さらに、スマートフォンのApple PayやGoogle Payと連携することで、カードレスでの決済も可能になり、利用シーンが広がっている。
Visaの日本地区代表は「キャッシュレス決済比率は政府目標の40%に近づきつつあるが、タッチ決済の普及がさらなる加速要因になる。2026年には月間利用件数5億件到達を目指す」とコメントした。今後は交通機関や自動販売機への導入拡大も予定されており、日常生活のあらゆる場面でタッチ決済が利用できる環境整備が進む見込みだ。